1.日 時: 平成20年9月9日(火) 13:30~15:30 2.場 所: (財)地域総合整備財団 1階会議室(東京都千代田区平河町2-5-6) 3.出席者: 【委 員】 サントリーパブリシティサービス㈱パブリックビジネス事業部長 大村 未菜 財団法人地域総合整備財団 常務理事 小川 登美夫 ㈱三菱総合研究所 地域経営研究本部長 鎌形 太郎 東京大学 准教授 小林 真理 総務省 自治行政局行政課長 佐々木 敦朗 千葉県 総務部総務課行政改革監兼行政改革推進室長 佐藤 忠信 シンコースポーツ㈱ 常務取締役 白木 俊郎 市川市 管財部契約課主幹 鈴木 実 多摩大学大学院 教授 広瀬 一郎 柏崎市 財務部財政課 課長代理 松谷 範行 アクティオ㈱ 指定管理事業部東日本営業課長 薬師寺 智之 総務省 自治行政局行政体制整備室長 吉川 浩民 【事務局】 (財)地域総合整備財団 融資部長 浅野 正義 企画調整課長 堀内 聡 調査役 柴田 潤 ㈱三菱総合研究所 主席研究員 佐々木 仁 研究員 西松 照生 1.今年度テーマ及び研究会の進め方について
小川委員長:本年度のテーマでございますが、「指定管理者制度における協定のあり方」とし、指定管理者制度のより実務的な観点からの研究を実施したいと考えています。これまで三年間は事例研究を進めてまいりましたので、さらに深く踏み込んで、指定管理者制度における協定のあり方について整理・検討してまいりたいと考えています。
鎌形副委員長:指定管理者制度も制定されてから年月が経ち、第二巡目の指定の時期になってきております。そこで、より実務的および進化したものが求められているかと思います。指定管理者制度がより有効に機能・運用できるように研究会を行っていかれればと考えています。
西松研究員:研究会の進め方ですが、基本的には昨年までと同様、まず事務局にて論点出しと資料を整理しまして、それに基づいて議論を行っていただきます。資料については各自治体の事例を基にします。委員もしくはゲストの方からの指定管理者制度への取り組みと具体的な施設の事例をご報告いただき、それについて研究会の各委員から御自由な御議論をいただくという形をとりたいと考えております。最終的には事務局が中心となって、報告書を完成させます。
小林委員:指定管理者制度が制定されてからそのメリット、デメリットを検討してきたが、本研究会ではデメリットの問題にももう少し着目すべきと考えています。
佐藤委員:千葉県ではちょうど来年度からの指定換えに伴う手続きがありますので、参考にさせていただきたいです。また、事例の提示等もできるかと思います。
広瀬委員:私の専門であるスポーツ分野で起きている問題が二つほどあります。ひとつは、一種のナレッジシェアをするようなプラットフォームをつくれないかということです。自治体側のビジネス上のケイパビリティの低さゆえに、結局、住民が不利益を被ることになるからです。もう一つは、効率化するということとサービスの質を上げるという、いわばトレードオフ関係の問題をやらなくてはいけないと考えています。自治体が頑張れば頑張ったほど、自分の予算が減ってしまうということが起きてしまいます。これは完全に、制度とオペレーション上の構造的な問題なので、自治体のみでは解決できないので、国レベルでの議論をしたいと思います。
松谷委員: 新潟県中越地震の被災によって指定管理者施設で問題を抱えています。その点を議論できればと思います。
薬師寺委員:民間ならではの問題点を議論したいと思います。
吉川委員:指定管理者制度が動き始めて、5年が経過して、その後どのようになってきているかということを議論したいと思います。
西松研究員:指定管理者制度の運用での論点はいくつかあります。地方公共団体と指定管理者の施設維持管理・修繕の業務分担あるいは費用分担が明確に示されていないケースや、2点目にあるように、委託料等の価格変動に伴う措置、3点目は法令変更への対応、4点目は不可抗力や事故発生時の責任の所在と費用負担において、役割分担が不明確なケースがあります。5点目は地方公共団体と指定管理者の、それぞれの履行義務違反に対する対応です。最後に、指定の取り消しにかかる手続きが挙げられます。今年度の実務研究会では、以上の論点を踏まえ、協定書に関する主要な問題点についてご議論いただきたいと考えています。
広瀬委員:研究会の最終目標はこれが望ましいという協定書の最終型を全国の自治体に提示するのか、それとも問題点を提示するだけなのか。
佐々木主任研究員:事務局としては、できればひな形的なもの、あるいは網羅的な項目、論点を整理し、それに対してこうあるべき、ということを示すことができれば理想と考えております。しかし、時間的・回数的な制約があるので、まずは主要論点として、特に問題となっているような事項を挙げて、それについて問題点や、あるべき姿というものを御議論いただいて、整理してまとめていきたいと考えております。
広瀬委員:これまでの研究会では「評価」や「人材育成」について研究したかと思います。これらをリンクさせて、構造化させる必要があると思います。つまり、単年度ごとの別個の問題ではなく、最終的に活用できるような成果物を視野に入れての議論を進めるべきだと思います。
小川委員長:有効活用されるような方向を念頭に入れて、進めさせていただきたいと思います。
2. 指定管理者協定書の基礎的事項
<事務局説明>
佐々木主任研究員:事務局としても、指定管理者協定の運用の現状についてお伺いしたいと考えています。自治体毎に、運用が異なるようですので、委員になられている自治体の方々に現状をお聞きしたいのですが、よろしいでしょうか。
佐藤委員:千葉県ですが、債務負担行為の設定の関係は、千葉県の場合は両方です。施設によって、まちまちの取り扱いをしています。基本協定書+年度協定書というような形のものはなく、すべてその期間内での協定という形をとっています。公募時に協定書案を公表しているかどうかについては公表していません。また、印紙は貼付していません。履行保証・契約保証も求めてはいません。
鈴木委員:市川市です。債務負担行為については、当初は財政部門から債務負担を組まないで欲しいというような話が出ていたようです。したがって、最初のときには債務負担を組まないということで進めていました。その後、新たな指定をするときに、議会から、やはり債務負担行為の指摘が出てきたので、議会自体は継続審議になりました。ですから、そこでは指定管理者を決定しないで次の議会に回し、債務負担行為を次の議会で議決して指定管理者を指定しました。2点目の、基本協定と年度協定は、先ほどの債務負担の関係がありましたので、当初は年度協定を締結するという形で、単年度会計になっており、いまだにそのようになっています。公募時に協定書案を公表しているかについては、ホームページで協定書のひな形を公表しています。印紙は確か貼付していなかったと思います。履行保証・契約保証は、賠償の部分は協定書に明示してあります。
松谷委員:柏崎市では、債務負担行為の設定ですが、基本的に利用料金制と指定管理料がありますので、予算を執行するという意味での指定管理料をお支払いしているケースに限定して言えば、債務負担行為の設定を行っています。さらにいろいろな条件が変更されて、またさらに指定管理料を上乗せするような場合については、その上乗せ分についても、そこからまた債務負担行為を行っています。基本協定書+年度協定書については、内容によって2パターンあります。公募時に協定書案を公表している場合とそうでない場合があるということですが、協議によって変更される余地のない事項というものについては、実際には公表しないでいいだろうということで、協定書そのものは公表しておりません。印紙はすべて貼付しています。履行保証・契約保証については、今のところは求めていません。現在、運用指針、ガイドライン等を作成中で、市長の決裁をとっていますけれども、いろいろありまして、没になっている状態です。
佐々木主任研究員:やはり自治体によって運用面で違うところがあるというのがわかりました。ありがとうございます。
3. 指定管理者協定書の主要な問題点・課題
<事務局説明>
小川委員長:主要論点を中心にいかがでしょうか。
広瀬委員:(1)の協定書の概要で、市川市の場合、1条から32条というふうに項目がありますが、問題点の1番に挙げられている修繕費は、どこで扱っていますか。
鈴木委員:修繕費は年度協定の中に、施設修繕等の項目で出しています。基本協定ではその指定の中の総額を決めておくためのものですから、特に修繕が不必要な場合もありますから、細かい維持・修繕については、年度協定で取り扱っています。
広瀬委員:基本協定書の中で、「修繕費等は別途」というような記載はされていますか。
鈴木委員:基本協定書の前の公募の段階で、募集要項等の条件に修繕は30万円までというように提示しています。
小川委員長:モニタリングは、適切にやっているかどうかという、監査的なモニタリングの事例はありますか。
佐々木主任研究員:昨年度の事例研究会では「評価」について扱いました。具体的には北九州市ではSランク、Aランク、Bランクという形で指定管理者の評価を実施しています。その評価結果が高評価であれば、次回の応募で優遇しています。また、「インセンティブのつけ方」については一昨年の研究会で扱いました。協定書の文脈においても、「インセンティブ」については検討に値すると考えています。
小川委員長:3年、5年たったところでの実態調査を総務省は実施していますか。
吉川委員:実態調査といっても表面的な調査で終わっています。どういう団体を指定しているか、外郭団体か民間企業かなどを調べているのみです。
広瀬委員:法律の趣旨に明記してある効率化とサービスレベルの向上については、最低限、フィードバックが必要だと思います。
松谷委員:当初、国が本来想定していた指定管理者制度というのは、民間活力の導入みたいな部分が一義的にあったと思います。ところが、実際の現状としては第三セクターとか、既存の管理団体が指定されているケースが多く見られます。そもそものところがスタート時の考え方とちょっと違ってしまっており、第三セクターとか財団以外の民間も含めて広く検討するようにというような通知もありました。しかし、まだ次の展開までには入っていけていないのが実情ではないでしょうか。
小林委員:そもそも、そういう業種がちゃんと育ってきている領域とそうでない領域があります。ですから、育ってきている業種は民間に委託するのが望ましいでしょうが、育っていない業種を含めて、一律的に制度を導入することは考える余地があると思います。しかし、実際には一律に導入しようという流れがあると思います。もちろん、地域的差異も考慮にいれる必要があります。東京以外の地方では全然育たないことにもなってしまうかもしれません。産業育成は、総務省の研究の対象領域ではないのかもしれませんけれど、この分野において非常に重要な側面だと思っています。
薬師寺委員:指定管理者制度は、導入ありきのツールなのではないかと思います。本来であれば、その施設をそもそも継続させるべきかどうかという議論があって、その後に指定管理者制度を導入するかどうかということだと思います。施設ができて20年、30年経って、改修などの時期になっていると思いますので、そういう部分もちょっと議論した方がいいのではと思いました。
小川委員長:まさに今おっしゃった話も、個人的にとても大事で、本来、行政と民間のどちらが実施するのかといった根本的な議論が最初にあると思います。その次の段階が指定管理者制度をどうするかといった議論で、さらにもっと細かい議論が今回取り上げている協定書についての話だと思います。しかし、ここで行政の守備範囲を議論し出したら広がりすぎてしまうので、住民が求めている全国的に平均的な行政の守備範囲内での議論から始めるべきなのでしょう。
松谷委員:どこの自治体も指定管理者制度が始まったことで、管理委託制度がなくなりました。それによって、管理委託契約から単純に指定管理者制度の協定という名の契約にシフトしたといった、契約と協定とニアリーイコールみたいな考え方が、自治体の根底にあるのではないでしょうか。そのため、当初、国が考えていた指定管理者制度と実際に運用をしている自治体の間に、少しずれが出てきていると思います。
白木委員:スポーツ施設の運営主体は、全国に様々な業種・業態があり、担い手は多いのですが、いろんなハードルがあって1巡目は非公募が多く見られました。今回2巡目になり、ようやくほぼ公募になってきました。しかし、従前が業務委託の契約行為だったために、その流れから罰則規定が先に出てしまって、制度の運用を良くするというものが、見えなくなってしまった。ぜひ、この協定の議論の中にその辺りも入れていただければ、もっと民間事業者が地方にも出ていけるように思います。東京は市場原理が機能している面があるが、地方は全く機能していないようにも見えます。仙台や広島のように公募をせずに、一巡目はすべて外郭団体へ指定した自治体もあるぐらいです。
大村委員:協定書についてですが、協定書を契約書とみなした場合には、取り交わしをするときに交渉する余地があるものだという理解ができます。少しでも自分に有利になるように交渉するというのは民でも官でも同じことですので、仮にひな形があったとしても、私どもとしては、何とかしようと、チャレンジするものだというふうに、最初からとらえています。それに対して、絶対に変えられないであろうと感じるのは、募集要項と仕様書です。こちらのが、拘束力が強いような印象を受けます。この点も議論に加えていただければと思います。
小川委員長:仕様書は議会などにおいて説明しているため、途中から変更することは全く考えていないのでしょう。
佐藤委員:地方公共団体の立場からすると、官と民とがお互いに、仕様書を決める前に意見交換をする必要があると思います。
松谷委員:たとえ仕様書に書かれていたとしても、協定書のこの条項については甲乙協議という部分の余地を残しておく方法もあります。民間の方から、逆に協定書の提案をいただいて、やりとりしながら、作成する方法もあります。
薬師寺委員:自治体同士での協定書の勉強会などは実施されていますか。
小川委員長:いろいろな機会で、例えば県内だと県が音頭をとって、各県下の市町村について会議を実施していると思います。ただし、頻度はあまり多くないのではないでしょうか。
松谷委員:最近は、あまりやれておりません。必ずしも国には手とり足とり教えていただけないので、結果として三菱総研みたいなシンクタンクに全国的な事例を教えてもらうのがやりやすいと感じています。
広瀬委員:この研究会は、そういうところで役立つことを目的にしているのでしょう。
小川委員長:国は地方公共団体に対して手とり足とり指導するような通知を出すな、必要なことは法令に書けという大きな時流があることも影響しているのでしょう。
佐藤委員:従来の管理委託から流れた部分が多いため、指定管理者制度のメリットを生かせている部署はまだ少ないのが実態です。民間からのインパクトで職員意識は変わるでしょうし、民間側からの提案で自治体も変わっていくと思います。
佐々木主任研究員:本日、皆様の御意見を伺って、協定書だけではなくて、その前後の周辺領域にもいろいろな問題があるということがわかりました。こうした背景を踏まえてとりまとめていきたいと思います。
4. 市川市における指定管理者制度の取り組み状況と協定書
<市川市より説明>
広瀬委員:協定書の概要の28条で、利用者ニーズの意味と取り上げられた背景について、お聞かせください。
鈴木委員:アンケート調査等を指定管理者に実施してもらっています。例えば保育クラブなどでは、通っているお子さんと父兄の方々のアンケートを年2回ほど実施し、状況を把握しながら分析しています。
広瀬委員:実際に携わっている業者は変わらないけれども、指定管理者として関与することになったときに、利用者ニーズの把握という作業を実施したということですか。
鈴木委員:もともと市が主体となり、管理委託をしていた時にも、利用者ニーズをとっていました。それを今度、指定管理者に義務づけたということです。
薬師寺委員:協定のひな形を検討しても、募集要項や仕様書にどこまで記載されているのかといった、周辺関係が把握できないと、この協定に過不足があるかどうかはわからないと思います。それから、お聞きしたいのは、知的財産権やリスク分担については募集要項や仕様書に書かれているものなのでしょうか。
鈴木委員:いろいろな施設がありますので、仕様書として一概に共通しているわけではありません。そのため、全て網羅されているわけではありません。
佐々木主任研究員:実際、仕様書と協定書で取り合いになる部分があると思います。協定書には書かれていないけれども、実は仕様書に書かれていることもあるでしょう。ただ、どちらでもいいけれども、必ず書いておくべきものもあると思います。その部分を取りこぼしのないように、研究会でカバーしていきたいです。
佐々木委員:施設を管理するときの人的体制は、協定書や管理の基準みたいなところに規定されているものなのでしょうか。
鈴木委員:例えば、人的体制はデイサービスでは、提案の中で評価しています。元々、公募段階で、仕様書にある程度の条件は記載しています。それが前提条件としてあり、その上で経験があるとか、そういう部分の評価を、相手の提案書の方から読み取り、評価し、加点しています。ですから、こういう技術が必要という場合には、技術的な部分も明示していますが、人数などは載せていません。仕様書では、施設概要や業務範囲などについて明示しています。
佐々木委員:経験についての評価方法はどのようにされていますか。
鈴木委員:例えば点数制の部分では何年以上の経験がある者を配置しているなど、評価書で評価点数を変えるようにしています。
鎌形副委員長:いわゆる業務委託等の場合ですと仕様をがっちり決めて実施してくださいとなりますが、指定管理者制度では異なっています。指定管理者制度ですと、どちらかというと、性能評価的にこのようなサービスを、創意工夫を持って実施してくださいとなると思います。そのため、よりよいサービスを提供してくれる組織にお願いすることになるので、体制や人数をきっちり縛らないで募集をし、提案の中で評価をするというのが、基本的な指定管理者制度の考え方だと思います。その上で、自治体側はモニタリングを実施し、改善の余地があるかどうかを判断し、必要であれば改善要求をするというのがあるべき姿だと思います。
白木委員: 実際には、最低限の水準が仕様書で定められていても、提案では各団体とも高いレベルを提案し合っていますし、また、チェック機能は結構働いていて、前回もあったように、横浜市は定期的に市の評価委員会にかけて中身のチェックをされています。自由裁量で、あまり仕様書や募集要項で縛りたくなくても、最低限の安全は担保しなければいけません。ですから、あまりに民間の自由裁量的な、自由な提案ができるというものは少ないのが現状です。
佐藤委員:ある程度のサービスを確保するために、危ないところはできるだけ排除しようという気持ちが働きます。ある程度のサービスの確保のために、やはり仕様書で縛ることは、実態としては残っていると思います。
5. 追加の質問
佐藤委員:業務不履行の話ですが、そもそも、あまり業務不履行というのは想定していません。実際、これから発生しないかというと、出てくる場合も考えられます。それをどのように協定書の中に盛り込んでいったらいいのでしょうか。事例等があれば調べていただければありがたいと思います。
広瀬委員:去年の研究会報告にあったと思いますが、10例ぐらいありました。
佐々木主任研究員:次回以降も取り上げていきたいと思いますが、昨年の事例ですと、やはり保証金としてキャッシュを預けてくれという事例とか、一般的な損保会社の履行補償保険に入ることを条件とする事例などがありました。
吉川委員:今の話と逆のことが、地方公共団体では起きる可能性があります。要するに、指定期間中にその施設を廃止してしまうということです。そこは民間の指定管理者になられる皆さんの立場としては、どのように見ておられますか。
小川委員長:指定期間内に行革などの関係でやめてしまったという場合はどうでしょう。もともといらない施設を、期間が残っているからといって廃止できませんとは言いにくいのではないでしょうか。
白木委員:まずは募集要項の時点で、明示することです。実際に葛飾区は5年間の中に「廃止する場合があります」と明示していました。いろいろな想定が狂ったときのリスク分担は、やはり協定書の中にある程度入れておかないといけません。
薬師寺委員:本当は指定管理業務を始める前に検証すべきだったのですが、経年劣化が激しくなって、危ないから閉めざるを得ないという議論がでた事例がありました。現在進行形の話なのですが、5年を全うできそうにない施設があり、廃止になった場合、補償の問題という話は出ているようです。従業員の雇用確保は、少なくとも約束年間は守りたいと考えています。このような点も争点となっています。
白木委員:災害などでやむなく廃止という場合は、皆さんに納得していただけると思います。しかし、首長がかわって急に180度、政策が方向転換した場合には、納得してもらうのは難しいでしょう。
佐々木主任研究員:今後の進め方については、きょう、皆様から貴重な御意見等々をいただきましたので、それを事務局でうまく整理して、次回の研究会につなげていきたいと存じます。
協定に関する主要論点と第1回研究会での指摘事項(要約)
(1)協定に関する主要論点(第1回研究会資料からの抜粋)
①維持管理費・修繕費の分担 ②備品の帰属 ③地方公共団体側の予算確保 ④債務負担行為の設定と委託料等(指定期間中の指定管理料の削減) ⑤利用料金の取扱い ⑥印紙税・消費税の扱い ⑦物価変動の反映 ⑧モニタリングの実施 ⑨指定管理者の業務不履行と履行保証 ⑩緊急時の対応
(2)第1回研究会で提示された本研究会の進め方に関する委員の主な意見
①指定管理者のメリットだけでなく、デメリットについても着目する必要がある。 ②協定書だけでなく、募集要項や仕様書との関連についても検討する必要がある。 ③過去の事例研究会で扱った、評価、モニタリング、インセンティブといったテーマについても関連づけて議論を進めるべきである。 ④指定管理者の継続性の担保や保険のあり方についても検討していく必要がある。 |