日 時: 平成21年1月15日(木) 10:00~12:00 場 所: (財)地域総合整備財団 1階会議室(東京都千代田区平河町2-5-6) 出席者: 【委 員】 財団法人地域総合整備財団 常務理事 小川 登美夫 ㈱三菱総合研究所 地域経営研究本部長 鎌形 太郎 サントリーパブリシティサービス㈱パブリックビジネス事業部長 大村 未菜 千葉県 総務部総務課行政改革監兼行政改革推進室長 佐藤 忠信 (代理出席) 倉持主幹 東京大学 助教授 小林 真理 総務省 自治行政局行政課長 佐々木 敦朗 シンコースポーツ㈱ 常務取締役 白木 俊郎 市川市 管財部契約課主幹 鈴木 実 多摩大学大学院 教授 広瀬 一郎 柏崎市 財務部財政課 課長代理 松谷 範行 アクティオ㈱ 指定管理事業部東日本営業課長 薬師寺 智之 政策研究大学院大学 教授 横道 清孝 総務省 自治行政局行政体制整備室長 吉川 浩民 【事務局】 (財)地域総合整備財団 融資部長 浅野 正義 企画調整課長 堀内 聡 調査役 柴田 潤 (株)三菱総合研究所 主席研究員 佐々木 仁 研究員 西松 照生
1. 指定管理者の業務不履行と履行保証
横道委員:業務履行については、施設の種類によって求められる水準も違うのではないでしょうか。 白木委員:大規模施設や病院などでは履行保証保険について明記されているケースもあります。 大村委員:協定書が行政処分なのか、それともある種の契約なのかという問題がありますが、基本的に履行保証保険をかけるためには、ある程度契約としての体裁を整えた協定書が必要になるという理解でよろしいでしょうか。 事務局 :第2回目の三井住友海上のお話では外形的に契約書としての要件を具備している必要があるとのことでした。ただし、その判断は保険会社の方で個々に行うということでした。 薬師寺委員:業務の履行不履行についてですが判断基準を明確にすべきです。 広瀬委員:その施設の重要性に鑑みて、発注する際に相手方の経営状態を精査するなどのしかるべき調査が必要だと思います。 小林委員:指定管理者が何らかの理由で履行できなくなった場合に、例えば文化施設などで一定のイベントのようなものをしていた場合など住民側に大きな損害が及ぶようなこともあると思いますが、そういう場合は自治体が保証することになるのでしょうか。 横道委員:行政責任が免れるわけではないので基本的にはそうなると考えられます。 佐々木委員:そこでもし自治体に損害が起きれば、その損害も含めて相手方に請求していくことになります。 広瀬委員:イギリスにも類似事例があるが、例えば病院などにしても経営を継続することが困難になった時にどうするのか、そうしたときのためにリスクマネジメントマニュアルが必要と考えます。
2. 緊急時の対応
<事務局説明>前回資料 横道委員:緊急時の対応については、基本的に事務局資料にあるとおりだと思います。ここで言う指定管理者の義務は、一般的な協力義務と理解できます。 松谷委員:大規模災害になると、ライフラインが全部ストップしてしまいます。そういう状況でどの程度の協力をしていただけるのかという話になった時に、やはりスペースとして提供するくらいしかできないということもありました。 薬師寺委員:対応について、双方協議で決めるというのはとてもよいと思いますが、ただ、協力義務が青天井というのは民間としてきついものがあります。一定のラインを設定した中で努力義務のような形が望ましいと考えます。 佐々木委員:二つの話があると考えます。1つは、災害発生時において、指定管理者が行政に協力するという部分で、これは行政関係にしかありません。もう1つは災害が発生して施設が壊れたために営業ができなくなり営業損失が生じるという話であります。こちらは、民間企業間でも幾らでも起きる話なので、そこはある程度分けて考える必要があるのではないでしょうか。 小川委員長:災害の中身によっても指定管理者に求められる協力は千差万別だと思われるので、災害時に協力を求めるというのは全ての災害ではなく、ある程度限られるのではないでしょうか。 横道委員:例えば、地震の場合は一種の公権力の発動として協力義務になると考えられます。 白木委員:営業損失については、その保証等の方法については、事前には決めておらず協議となります。応募に当たっては災害の発生を前提には考えておらず、提案にもそこまでは通常入れません。 事務局 :民間企業間の場合は、そうした損失については基本的なものは保険でカバーしていると考えられます。
3. 平成20年度指定管理者実務研究会報告書(素案)第1章
<事務局説明>
4. 平成20年度指定管理者実務研究会報告書(素案)第2章(論点1、2、3)
<事務局説明> 大村委員:指定管理料とは別に、修繕費、光熱水費については精算するというような仕組は可能でしょうか。 松谷委員:可能か否かといわれれば、可能です。しかし、例えば指定管理者側の方が自助努力で、光熱水費を節約したような場合に精算すべきという議論があります。また、例えば大規模修繕が生じて3カ月間クローズするといった時に、そこは年度末で精算するという考え方もあります。 佐々木委員:備品リストを明確に示すというのは当然だと思いますが、協定に盛り込むべき事項としては不要ではないでしょうか。 松谷委員:柏崎市では一応協定書にリストを付けています。例えば集客施設の場合、厨房等でお皿何枚とか、座布団幾つとかという分まですべて書いています。 小川委員長:確かに備品リストは必要だが、協定書には必ずしも盛りこむ必要はないと思います。協定書の別紙や、仕様書に含めばいいのではないでしょうか。要は、リストの位置づけとその更新方法などを明らかにしておく必要があることだと思います。 事務局 :債務負担行為については、先の委員会で原則として設定すべきだとの意見が提示されましたが、実際には自治体側の手続きが煩雑になるという話しも聞かれます。 松谷委員:柏崎市では債務負担行為を設定していますが、いわゆる精算制という形にしたとき、債務負担行為で余裕を見るというのはなかなか難しい。また、毎回補正するという繁雑さが残るという部分があるのかもしれません。 横道委員:債務負担額は上限であるということが議会に徹底されれば良いが、もうそれで支払う額が決まったことと勘違いされる場合があり、それを自治体によっては嫌がっているところがあるのかもしれません。 鈴木委員:市川市でも債務負担行為を設定していますが、指定期間が3年だったら3年、5年だったら5年間の提案額が法人選定のときに出るので、債務負担額をそのように組むことになります。なお、事務局資料にあるような予備費的なものについては、かなり財政的には厳しいものがあると思います。 小川委員長:予備的に負担することがあり得るのであれば、そこも含めて金額を載せて負担行為をすれば良いのですが、それは議会への説明が難しいと考えられているのではないでしょうか。つまり個別の団体の、今までの歴史的にどうやって説明してきたかという事情の差がでているのかもしれません。
5. 平成20年度指定管理者実務研究会報告書(素案)第2章(論点4、5、6)
<事務局説明>
白木委員:直近の関心事として、消費税については、変動が見込まれる場合、提案に入れなければなりません。したがって、変更リスクをどちらの負担にするのかを明確にして欲しいと思います。 鈴木委員:消費税については、率が上がったら、指定管理料を上げざるを得ないと考えます。3%から5%に上がった時にも、契約変更して委託料を上げたという経緯があります。 松谷委員:収入印紙の貼付の要否については、確かに統一的な見解が示されていません。 小川委員長:印紙の添付の要否については、少なくとも明確にする必要があるでしょう。本研究会の報告書の表現としては、自治体で検討して明記することが望ましいという形で良いと思います。 白木委員:確かに、収入印紙の貼付については、税務署によって見解が異なります。必要というところもあるし、逆に張ってあったものについて還付されたというケースもあります。1枚で20万の印紙もあり、民間にとっては非常に大きな問題です。 白木委員:あと、物価変動のところで精算制について、導入することも考えられるといった表現がありますが、自治体においてはこうしたことも積極的にご検討いただきたいと思います。 薬師寺委員:不可抗力的な費用の増大というものをすべて指定管理者が持つのではなく、双方が適正にリスクを分担するようなシステムを作るべきと考えます。 小川委員長:確かに、個人的には、予算の有効利用という観点からも、精算制というのはあっていいと思います。
6. 平成20年度指定管理者実務研究会報告書(素案)第2章(論点7、参考)
<事務局説明>
横道委員:資料の28ページの政策法務の理論という部分で、行政処分としての指定行為、指定処分の附款、さらに協定という三本立てになっているのですが、附款の中に契約が成立したと考えられるものが含まれるということでしょうか。 小川委員長:まずもともと指定管理者の指定そのものが行政行為なのか契約なのかという話が分かれます。それから行政行為といった場合も、その結ぶ協定についてオール附款の場合もあれば、附款の部分と契約の部分がある、2階建てで2階が二つの部屋に分れているという、そんな論理構成になっていると思います。 佐々木委員:この記述は、そういう意味だと理解します。協定の中身として附款として考えられる構造の部分もあるだろうし、契約と考えられる部分もあるだろうということでしょう。 小川委員長:他に何か御発言はございませんか。それでは時間もきたようでございますので、これで終了とさせていただきたいと思います。 委員の皆様方には4回にわたりまして活発かつ幅広い御議論をいただきまして、本当にありがとうございました。今年度の研究会はこれで終わりますが、重ねて御礼申し上げます。ありがとうございました。 |