概要
全国の地方自治体においてPFI事業への取組みが進められる中、 PFI導入に当たっての 課題や問題点も明らかになりつつある。こうした課題や 問題点とその対応策等について 専門的な観点からPFI事業に関する専門家が 検討を行い、その成果を地方自治体に 提供する等して、地方自治体における PFI事業の円滑な推進に資することを目的とする。
平成19年度専門家委員会開催計画
【検討テーマ案】リスク認識共有化に向けた新たなプロセス形成
PFI事業でリスク分担を決定する際には、各種書類を提示し事業者からの意見を 吸収するという質疑を重ね認識の共有化を図るプロセスが存在しているが、建設的な 意見の反映や質疑を通じた内容の明確化等は、必ずしも十分でないように見受けられる。 この背景には、限られた時間と紙面だけによる質疑が中心であり、審査主体による 意見聴取や事業者による意見陳述の場が設定されない事情が、影響していると考えられる。 こうした現状から、リスクについて官民が認識を共有化できるよう、リスク認識共有化に 向けたプロセスの構築について検討する。
I.目的
PFI事業における課題や問題点とその対応策等について、専門的な観点から検討 を行い、その成果を地方自治体に提供する等して、地方自治体におけるPFI 事業の 円滑な推進に資することを目的とする。
II.検討内容
1.PFI事業におけるリスク認識共有化の現状
PFI事業の課題は、PFI法だけでなく、地方自治法、公共契約制度全般、 税制度、 補助金制度、公有財産法、公物法、金融法制等にも複合的に関わっている。 しかし、地方自治体の現場では、標準約款等が整備されていない、 あるいは運用 上の取り扱いについて判断基準が統一されていない等の 状況から、直面する課題 に対して個々に解決策を模索しているのが実状である。
わが国PFI事業におけるリスク認識共有化の現状について、個々の事例から把握 する。 【この段階での議論・検討のポイント】 (1)PFI法及びガイドライン等におけるリスク分担の考え方 (2)個別案件におけるリスク分担の現状
2.各PFI事業におけるリスク認識共有化の問題点
わが国のPFI事業においても、各種書類を提示するプロセスで事業者からの意見を 吸収し、質疑を重ねるプロセスは存在する。 しかし、建設的な意見の反映や、質疑を通した内容の明確化等は必ずしも充分では ない。
適正なリスク分担を実現するための前提となるリスク認識の共有化の方法について、 アンケート調査や事例紹介によって、個別事例の実態を把握する。 【この段階での議論・検討のポイント】 (1)個別案件でのリスク認識共有化の実態 (2)個別案件におけるリスク認識共有化のための工夫
3.各PFI事業におけるリスク認識共有化の問題点
現状は、限られた時間と紙面だけによる質疑が中心であり、審査主体による 意見聴取や事業者による意見陳述の場が設定されないことから、リスク認識の 共有化は容易ではない。 実施における制度的、手法的な問題点に加えて、行政及び民間事業者に おけるリスク認識の相違を明らかにして、改善の可能性について検討する。 【この段階での議論・検討のポイント】 (1)リスク認識共有化に向けた問題点と課題 (2)行政及び民間事業者におけるリスク認識の相違 (3)現状の制度上の問題点と改善要望 4.欧州及び米国におけるリスク認識共有化の手法
欧州連合(EU)は、2004年4月に EU指令(2004/18/EU Directive)を交付し、 新しい入札契約制度として「競争的対話方式(Competitive Dialogue) 」を設けて おり、EU諸国は、自国の法制においてこの新制度入札方式を位置づけつつある。
一方、米国では、RFP(Request For Proposal)制度が一般化しつつある。
これらの、対話を通じてリスク認識の共有化を図る方式を整理し、制度を運用する 上での課題・問題点について、具体事例を紹介しながら整理する。 【この段階での議論・検討のポイント】 (1)欧州の「競争的対話方式」の概要と課題・問題点 (2)米国の「RFP制度」の概要と課題・問題点
5.リスク認識共有化に向けた新たなプロセス形成
EUの新しい入札「競争的対話方式」や、米国における「RFP方式」等を参考として、 多数の当事者が参加するPFI事業に対話の仕組みを効果的に導入するため、以下の ような4つの段階に区分して、適正なリスク分担の実現に向けた新たな対話方式に ついて検討する。 ・意見招集段階 ・入札提案を受け付けるための質疑応答をする段階 ・入札を受け付けた後に内容を確認する段階 ・落札者との契約詳細の詰めを実施する段階
III.検討の進め方 (1)委員会開催回数 年4回 (2)各回の進め方 PFI導入済み又は導入中の先進自治体へのアンケート及びヒアリング等を行い、 その内容を踏まえながら議論を行う。
IV.検討スケジュール
・19年度検討の進め方 ・PFI事業におけるリスク認識共有化の現状について ・事例紹介(自治体1)
第2回 平成19年9月26日(開催済み)
・事例紹介(事業者1,2) ・PFI事業におけるリスク認識共有化の現状について ・自治体向けアンケート調査の実施について
第3回 平成19年12月18日(開催済み)
・自治体向けアンケートの結果について 他
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